The Kamoto Medical Association |
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『米国同時多発テロ事件を受けて』
山鹿市 たなか眼科 田中謙剛 9月11日、国際貿易センター・ツインビルが心無いテロの手であっけも無く破壊されました。それも数多くの尊い命を道連れに。きっとビルの中にいたこの方々は自分達がどうしてこういう状態に逢うことになったのか全く分らないままに亡くなっていかれたのでしょう。もっとすべき事、やり残した事を沢山残して、、、、。民間の旅客機をビルに突っ込む、というとんでもない事に唖然としました。しかしその後ビルの残骸の中に埋もれた被災者の捜索に多数のボランティアが何処からとも無く集まり、医師も沢山集まったと聞いた時、ジィーンと込み上げて来るものがありました。あっ、やっぱり皆んな人間なんだ。人間でよかったな。人間でなくっちゃ。と思わずにはいられませんでした。 被災者の中には託児所の子供達も沢山含まれていて、見つけだした人達は『涙、なみだ、ナミダ』だったと聞きました。 アメリカ合衆国はテロ攻撃に対する報復として、武力行使も辞さない考えです。被害者やその家族の気持ちを考えると当然のことかもしれません。『これは戦争だ。』と言っています。本当に戦争が始まるのでしょうか?テロという暴力に対して暴力で仕返しをすること。私が小さい頃近所の友達と喧嘩して殴られたケン殴りかえす。これと一緒や。ようーそん気持ちは分る。でもそれで良いのでしょうか? 紀元前のずーっと昔から、人間は飯よりも戦争が好きな動物でした。だって日本史、世界史の年表をさーっと眼を通して見ると戦争をしていない年は1年も有りません。陣地を取られたから取り返す。味方や家族を殺されたから相手(敵)やその家族を殺す。そのされた方はまたその相手(敵)やその家族を殺す。また、又、再、止められ無い止まら無い、エンドレス・・・なのです。 これって問題の解決には全くならないのではないのでしょうか?勿論、犠牲者やその家族の気持ちは測り知れないものがあるでしょう。冷静な理性を失った暴力の連鎖は、当事者の感情を必要以上に高揚させ、さらには問題を拡大させる危険性が有ります。本当に大切なのは、テロリズムをこの世界から根絶させることであり、そして新たなる犠牲者を出さない事です。犠牲となった方々の死を無駄にしてはなりません。慈悲と理性で感情的復讐を乗り越えテロリズムと対するべきだと思います。死を恐れ無い『神風』も皆人の子で親兄弟子供がいます。話し合いできっと解決出来る筈です。 (それが出来るのなら、こんな争いはとっくの昔に解決してたのかもしれませんが・・・・。) だって、皆んな、宗教を信じてる人達でしょ? 2001.9.19.無宗教主義者 兼 楽観主義者 (でも一応、昔、クリスチャンの幼稚園を卒業したんでしゅ) たなか眼科 田中謙剛 |
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